公的医療保険(健康保険)では、来年の4月からサラリーマン本人の自己負担が2割から3割にアップするため、みなさんもこの制度に不安を感じられている方が多いことでしょう。
そうした流れの中で、「保障は厚い方がいい」と最近保険会社の多くは、従来主流だった「5日型(入院5日以上の場合のみ保障)」から1泊2日や日帰り入院でも給付金が出るタイプの医療保険や特約を販売しています。
しかし、「高額療養費制度」など医療費はかなりの高額まで公的保険がカバーしているのも事実です。
事例を見ながら考えましょう。
◆ 45歳の男性(月収56万円未満)
終身医療保険(日額1万円)に加入、60歳まで払込の場合
<5日型>
年間保険料 228,000円 |
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<1泊2日型>
年間保険料 248,000円 |
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総額30万円の負担増です |
〜虫垂炎で1週間入院した場合 |
の自己負担額〜 |
医療費本人負担額 |
80,000円 |
↓ |
↓ |
高額療養費制度等での還付 |
▲16,700円 |
+食事代など |
+10,000円 |
合 計 |
約74,000円 |
医療保険
から
保険金受取 |
5日型
ならば |
1泊2日型
ならば |
30,000円 |
70,000円 |
正味負担額 |
44,000円 |
4,000円 |
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つまり、全く別の病気で5日未満入院することが8回以上あったときにはじめて、1泊2日型を選んだ意味があるということになるのです。
保障は厚い方が良いけれど、可能性の少ないことまで対策しても、せっかくの財産を無駄にすることになりかねません。
個人差があって一概には言えませんが、保険は「最低のコストで最高の保障」を得るように掛けていただくのが一番です。
ご家族やご自分にとって最適なバランスはどこにあるのか、充分ご検討の上でご選択下さい。
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