Title  助成金ってなんだ?
情報提供:福島社会保険労務士事務所
update:02/10/1

近頃何かと話題になる「助成金」とは、いったいどんな公的資金なのでしょう?

なぜ、返済不要なのでしょう?

等々、助成金のしくみについては以外とご存じない方が多いもの。
以下に助成金制度のしくみの概要をご説明しましょう。

T:助成金の管轄省庁
U:助成金の財源
V:まとめ




T:助成金の管轄省庁






助成金・補助金・給付金等と呼ばれる支援制度は、内容によって厚生労働省と経済産業省が管轄しています。
  • 厚生労働省
    • 主として労働者を守るため、雇用改善や労働環境改善等を推進する事業主、事業主団体、及び労働者を助成する制度があります。

    • 1件あたりの助成金額は数十万円〜数百万円と、それ程大きな金額ではないものが多いですが、種類が多く、条件に該当すれば受給を受け易いものが多いのが特長です。

  • 経済産業省
    • 主として新技術・新商品の開発・研究や創業・異業種進出等の事業所を助成する制度です。

    • 1件あたりの助成金額は数百万〜と、金額的には大きな助成を受けられますが、特定分野の特定領域に限定し、受付期間も限られた上に条件も厳しいものが多く、受給までの手続が非常に煩雑な傾向があります。


厚生労働省関係の助成金については、社会保険労務士法第27条により、申請手続代行は社会保険労務士のみが行うことができます。

もちろん事業主さんが担当省庁の窓口で直接手続をすることも可能ですが、多くの種類の助成金から自社に合う適切なものを選択し、お役所特有の各種の煩雑な書類を条件に合うよう整えて準備するのは容易なことではないため、人事労務手続のプロである我々社会保険労務士にお任せ頂いているケースがほとんどです。




U:厚生労働省の助成金の財源

厚生労働省の助成金は雇用保険の中でも雇用三事業と言われる分野で実施されています。



厚生労働省管轄の助成金は、この雇用三事業の一環のため、労働者を雇用しておられる経営者が支払う雇用保険料の一部が財源として割当てられています。


雇用保険料の内訳
業  種 雇用保険
料率
被保険者
負担分
事業主負担分
失業保険分 失業保険分 三事業分 小 計
一般 1.55% 0.6% 0.6% 0.35% 0.95%
建設 1.85% 0.7% 0.7% 0.45% 1.15%
農林水産他 1.75% 0.7% 0.7% 0.35% 1.05%
平成14年4月現在



 つまり、労働者を雇用している経営者にとっては、労働者のために雇用保険に加入して雇用保険料を納付する義務がある反面、自社が条件に該当する助成金という支援制度については、堂々と受けるべき権利であり、知らないと損をするということができます。



V:まとめ

厚生労働省管轄の助成金とは、労働者を雇用している経営者ならば当然受ける権利のある支援制度であるということは、ご理解頂けましたでしょうか?


最後に、この助成金制度の特長をまとめます。
  1. 返済する必要がない

  2. 条件に該当しさえすれば、所定の手続を踏むことで受給できる

  3. 手続完了から受給までの期間は、3ヶ月〜半年かかる

  4. 条件は主に労働者の雇用改善(安定)・能力開発・労働環境改善に関するものであり、業種等の制限があるものが多い

  5. 会計的には雑収入となる非課税の収入である

  6. 助成金申請の手続は事業主もしくは社会保険労務士のみ行うことができる

  7. 助成金についての相談&受給可能性診断等は、ほとんどの社会保険労務士が無料で行っている。
    費用が発生するのは申請手続が始まってから、もしくは助成金入金時の場合が多い。

融資と違って返済する必要がないのが助成金の最大の特長です。
面倒がらず、制度をよく理解して自社の資金繰りにぜひともご活用ください。



詳しくは、おつきあいのある社会保険労務士さんにご相談いただければと思いますが、人によっては助成金申請を取り扱わない先生もおられます。

お困りの方は、下記よりメールにてお問合せください。

助成金について、詳しいことを聞きたい



 助成金利用のポイント
 お勧め助成金(平成14年10月現在)


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